スペインはその高い品質と生産量において世界をリードするまさにオリーブオイル大国で、オリーブオイルの品質、生産、輸出において世界をリードしています。スペインには多種多様なオリーブオイルを生産する地域がたくさんあります。今日はその中でも最大の生産地であるスペイン南部のアンダルシア地方をご紹介します。日本のように、スペインでは地域ごとに特産品があり、アンダルシア地方にはスペイン産オリーブオイルを使った美味しい名物料理をたくさんあります。ガスパチョやサルモレホなど、食欲がそそられる夏のアンダルシア料理をご紹介します!
世界中で愛されるヘルシーでおいしい「ガスパチョ」
トマト、きゅうり、パプリカなど新鮮な夏野菜で作るガスパチョは、食欲が減退する夏にオススメの一品。
このガスパチョは、アンダルシアが発祥。アンダルシアの気候は典型的な地中海性気候でヨーロッパの中でも最も暑い地域の一つと言われています。この温暖な気候だからこそ、世界に類をみない素晴らしく美味しいオリーブオイルが生まれるのです。新鮮なオリーブオイルと野菜で作られるこの冷たいスープがアンダルシアで誕生したのも納得ですね。
ガスパチョの作り方はコチラをご覧ください。
ガスパチョに似ているけどちょっと違う?「サルモレッホ」
スペイン・アンダルシア地方コルドバの名物「サルモレッホ(salmorejo)」をご存知ですか?ガスパチョのような冷製スープですが、このサルモレッホはトマトとニンニクとパンで作ります。ミキサーにトマトとニンニク、スペイン産エクストラバージンオリーブオイル、パン(またはパン粉)、塩を入れてスープ状になるまで攪拌したら出来上がり。器に盛ったらお好みでゆで卵や生ハムをのせて完成。お薦めのオリーブオイルの品種はピクアル種。ピクアル種のオリーブオイルはオレイン酸とポリフェノールを多く含有しているので、ほろ苦くピリッとするので、スープに奥深い味わいが加わります。
アンダルシア風ナスのフリット
夏野菜を代表するナスを使ったこの料理、茄子のフライなのですが、ここにハチミツをかけていただくのがアンダルシア風。スペイン語で“Berenjenas fritas con miel“(ベレンヘナス フリータス コン ミエルデカーニャ)=アンダルシア風ナスのハニーフリットです。
スペイン産オリーブオイルは、高温(180゜C)に耐え、その全特性を失わない唯一の油。表面にカリカリな層を作り、中へ油を浸透させずに食材の旨味を閉じ込めてくれます。お茄子の旨味と水分を逃がさないので中はジューシーで外はカリカリに。また、オリーブオイルはが200度を超えなければ再利用が可能。茄子などのお野菜は低温で揚がるので、使ったオリーブオイルも再利用できます。
塩とハチミツ(またはメープルシロップ)でいただくと、病みつきに。この甘じょっぱさが最高です。
オリーブオイルの聖地ハエン県の名物料理「フラメンキン」
そしてもう一品揚げ物をご紹介します。日本ではおなじみのロールカツですが実はアンダルシア・ハエン県発祥の、このフライ=フラメンキン(flamenquin)がその原型かもしれません。薄切り豚肉で生ハムとチーズを巻いてあげたもの。
この料理はオリーブオイル生産において世界中で、そしてスペイン国内で最も重要なスペイン・アンダルシア地方ハエン県で誕生したと言われています。スペインでも有数の規模のオリーブ畑が広がるハエン県は、まず訪れるべき場所。スペインで生産されるオリーブオイルの50%はハエン産です。
ハエン県で栽培される主な品種はピクアル種でその栽培面積は90%以上を占めます。揚げ物をするときに選ぶオイルは、まずハエン県のピクアル種を選んでくださいね。
ハエン県からもう一品「ピピラーナ・デ・ハエン」
最後に、同じくハエン県で誕生したお料理をご紹介します。食べるガスパチョとも言われるアンダルシアの定番サラダ「ピピラーナ」。このサラダにオススメの品種はロイヤル種。ロイヤル種はハエン県の郷土品種で、とてもコクがあり、フルーティーで、マイルドな味わいが特徴。甘みもあって、イチジクのような香りも感じられます。ロイヤル種のオリーブオイルは希少なので、見つけたら即買い、してみてくださいね。
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