スペインは世界の170カ国以上にオリーブオイルを輸出しています。世界に190カ国強の国々が存在していることを考慮に入れると、地球上のほぼあらゆる場所でスペイン産オリーブオイルを目にすることができるということになります。
そう考えると、例えば、イギリス人がイングランドとスコットランドの境界線近くにあるノーサンバーランド州のとあるスーパーマーケットに行ってスペイン産エキストラバージンオリーブオイルを購入したといっても誰も驚かないでしょう。しかし、今から2000年も前に同じ州に住んでいた誰かもスペイン産オリーブオイルを使った食生活を送っていたという話になったら、どうでしょう?
作り話なんかではありません。この事実にたどり着いた経緯がまさにエキサイティング。実は、イギリスにあるこの遠い州にローマ帝国のヴィンドランダ要塞跡があります。紀元後85年にハドリアヌスの長城を警備する目的で建設されたこの重要な要塞は、ローマ帝国の北の国境を防衛するための駐屯地でした。それにしても、バエティカ(現在のアンダルシア州の大部分を含む地方)のオリーブオイルがローマ帝国の兵士たちの食生活に欠かせないものだったということが2000年経った今、どのようにして判明したのでしょうか?それは、これらの油を輸送していた『容器』の遺物(216リブラ(古代ローマで使われていた単位)=約70キロが収容可能なオイル用のアンフォラ)が出土したからです。
バルセロナ大学にて古代歴史の正教授を務めるローマ帝国の歴史研究家および専門家であるホセ・レメサル(José Remesal)氏の説明によると、これらの容器には現在の製品ラベルに相当するものが存在し、生産地と帝国内の流通経路が追跡できるようになっていたとのこと。
教授曰く、「まずは焼き物工房にて刻印・グラフィトが施されていました。刻印には、個人名とアンフォラを作った焼き物師の名前、もしくは工房長、さらには工房名といった、とても複合的な情報が記載されていました。グラフィトが示しているものは各チーム・個人が行った作業内容。また、容器の重量、内容物の正味重量、商人(達)の名前が記された『tituli picti』も見ることができます。さらに、私たちにとって最も重要な点として挙げられるのは、いわゆる税務署の管理記録のようなものが存在し、チェックを受けた課税地域(セビリア、コルドバまたはエシハのどちらか『xxx課税地域にてチェック済み』)、実際の重量(『含有量:xxxリブラ』)、さらには、そのチェックを行った人物と年が分かることです。まさに、現代のビールやワインに記載されている情報がアンフォラにも記載されていたのです。つまり、世界中のどこでもアンフォラの識別が簡単だったということです」2000年前に、どのようにバエティカのオイルがはるか遠いインドまでたどり着いたかをこちらから発見してください。
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